MASS

演技達者な4人が集まった。ほぼほぼワンシチュエーションものと定義付けていいだろう。

冒頭のなんだか間の抜けた(牧師の世話係とのやりとりの)教会職員とのやりとりと対照的に後半部分(と言いながら90分くらいは終始会話劇、動きなし)呼吸するのも行き詰まるくらいのどんよりした雰囲気。どのくらい役作りに時間をかけたんだろうってくらいにのめり込んでいる演技でした。6年経た段階で会ってこうゆう感情、雰囲気なのか。そんなものはわからないけれど、気持ちにお互い落とし所を見つけようと対話している感じがリアリティがあって見入ってしまう。

加害者側の夫リチャードは良い設定だった。仕事をバリバリやるデキる男のような見た目で、一見して嫌な雰囲気も漂わしているけれど被害者側の詰問に苛立たせ感情を露わにする感じが好き。「俺だって頑張っていたんだ。妻だって何にも悪くない。そう責めるな。償いは受けてきたつもりだ」みたいな。

対立は避けられない関係性だけれど、最後には赦すという段階をしっかり描いている具合が好き。

それぞれの性格が細かく描写されていて感情移入ができました。その世界に入れた。

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つ。